武蔵野グリーンラインから青梅への短い旅


今回の旅は鎌北湖から武蔵野グリーンラインという林道を走り、
あしがくぼから青梅へ抜けるという山道ばかりの短い旅である。
なぜ、武蔵野グリーンラインなのか?
ツーリングマップルで秩父方面を見ていると、いつも気になる道があった。
それが、武蔵野グリーンラインと秩父から青梅への抜ける県道53号だ。
武蔵野グリーンラインは関八州展望台等がありトテモ見晴らしが良さそうだし、
県道53号もなかなか面白そうな道である。
秩父も奥深いところはまだ危険だが、この辺りなら大丈夫そうなので
今回のターゲットとなった。
走行距離240Km

 

4月2日(土) 曇時々晴

今日は近場でもあり朝8:30のスタートとなった。
気温は8度と少しはだ寒い。
迷ったが念のためオーバーパンツを履いて行くこととした。
土曜日だが一般道は空いている、外環三郷西ICから外環道へ。
外環も空いており、いつも渋滞の大泉JCもすんなりと越えて、関越新座料金所に到着。
昨日から高速タンデム解禁のため、料金所出口には警官が数名待機している、
きっとタンデムが来たら、免許証の確認をするのだろう。
しかし、外環から関越まで一台もタンデムに遭遇していない。
それでは、三芳PAではどうだろうと入ってみたが、タンデムはいなかった。


今日は三芳PAも空いている。

タンデムがいないなら長いは無用と早々に出発。
鶴ヶ島ICでおりて、まずは武蔵野グリーンラインの入り口である鎌北湖へ向かう。
平野からだんだんと山々が見えてきた。

鎌北湖って?
と思われる人も多いだろうから簡単に説明。
埼玉県入間郡毛呂山町にある小さな人造湖である。
秋の紅葉が美しいところでもあるらしい。
今日はこの鎌北湖から秩父のあしがくぼまで林道武蔵野グリーンラインを楽しむのである。


つりをする人が少しいるが、閑散としていた。
 


この時期は新緑でもなし、紅葉でもなし、中途半端であった。

鎌北湖を後にして、いよいよ林道に入っていく。とてもワクワク気分だ。

しかし、林道は林道である。
道幅は狭いし、路面は悪い。
当然の事ではあるが、慎重な運転が要求される。
おまけに杉木立の真っ只中であった。


杉木立の中を走る。この辺りは一番上等な場所。
殆どは道幅が狭くて、路面も悪い。
壁が崩落している場所もあった。


180度の狭いヘアピンを難儀しながら、やっと顔振峠に到着。


う〜ん、トテモ見晴らしが良くて、気分がいい。
この顔振峠(かあぶりとうげ)はハイキングコースにもなっており、
3時間かけて、ここまで登ってくるらしい。
きっと、山を散策しながら、この景色を見て一服するのは最高の気分だろうと思う。

さて、時間は11時ではあるが前回の事もあるので峠の茶屋で蕎麦を食する事にした。


今回お昼を取った、富士見茶屋さん。
名前の如く、ここから富士山が見えるらしいが、
今日は曇りのため見る事はできなかった。


これが、富士見茶屋のそばセット850円なり。
そばは手打ちでこしがあり、トテモ美味しい。
田楽もまた、旅気分を盛り上げてくれる。
しかし、なぜかセットには秩父ワインが付いてくる。
なぜだ???
多分、来る客はハイカーが多いので、その体を温める効果があるからだろう。
もちろん、ワインは遠慮させてもらった。


富士見茶屋さんの裏は梅の花が満開であった。
この景色の中でみる梅は最高である。
もう少しすると桜が満開になるとの事。

お腹も満たされたので、先を急ぐ。
傘杉峠も越えて関八州展望台付近まできた。
しかし、展望台は道路から歩きで登って行く必要がある。
鉄馬を路肩に止めて、ハイカーのおばちゃんたちの後をつける。
結構急坂を軽々と登っていくおばちゃんたち。
こちらは、冬用ジャケットにオーバーパンツまで履いているので、暑いのなんの。
後どのくらい登るのだろうかと思っていたら、
前のおばちゃんたちに無線が入ってきた。
おばちゃんは息も切らさず、明快な言葉で言うのであった。
「現在地、ピークまで1/3地点!!!」
え〜え〜え〜!!
まだ1/3しか来てないの。。。。
その言葉を聴いたとたん、足は元来た道を戻り始めていたのであった。
なさけない!!!
しかし、ここで体力の全てを使い切る訳にはいかないのである。

道路まで戻ったが、そうだった、関八州展望台の入り口を見過ごしてしまい、
Uターンしてきたのであった。(もちろんUターンは難儀だった。)
また、向きを変えねばならない。
しかし、上り坂の狭い道である、当然押して向きを変える事にした。
えっさ、ほらさ、これはなかなか大変だ。
ちょうど、鉄馬が真横を向いたときに、2台のバイクが登場。
あ、ヤバと思い、バイクが通れる様にと道を空けたが、止まったバイクは動かない。
なんだよ、通れるじゃないか、行ってくれよ、
と思っていたら、一人のライダーが降りてきて、「手伝いましょうか?」
と言ってくれた、思わず「すみません、お願いします。」と善意を快く受けた。
そして、鉄馬は簡単に正面を向く事ができたのであった。
「それじゃ!!と二人のライダーは爽やかに去っていった。」
お気をつけてと手を振るAngle。

あ〜やっぱりライダーは素晴らしい。
世の中のライダーがみんな、こういう人たちであったらな〜と思う今日この頃であった。

更に飯盛峠も越えて刈場坂峠に到着。


刈場坂峠。
枯れた枝がもの悲しい。
新緑、紅葉の頃は見事な景観を楽しませてくれるはず。
 

刈場坂峠は大野峠と正丸峠への分岐点である。
青梅に向かうには、正丸峠越えが近道であるが、
今日はこのまま、大野峠を越えてあしがくぼを目指す。


大野峠には、まだ雪が残る場所も。
少し、びびった!!


大野峠を越えて、秩父の町を見下ろす。
なかなかの景色である。

大野峠からは下りで細かいヘアピンの連続。
途中にはあしがくぼ果樹公園などがあり、賑わっていた。
武蔵野グリーンラインの終点である。

あしがくぼからは一度R299に入り、正丸トンネルの手前で
県道53号に入り、青梅に向かう。
この道は少し狭いところもあるが、なかなか楽しめる道である。
今までの林道では、大きな車体故に難儀していたが、
この道に来たとたん、まい鉄馬は水を得た魚のように軽快に飛ばせるのであった。


県道53号は渓谷沿いの気持の良い道であった。
 

途中名栗湖付近にさわらびの湯という、温泉があって後ろ髪を引かれたが、
青梅で用事があったので先を急ぐ事に。

あっというまに青梅に到着。
用事を済ませて帰途についた。
帰りは渋滞覚悟の、中央道、首都高で午後3時に無事帰還。
首都高の永福料金所では白バイ隊が目を光らせていた。
また、環状線でも白バイ隊が巡回していた。
まさか、タンデムで環状線に入ってくる人はいないでしょう?
 

今回の旅は以前から気になっていた武蔵野グリーンラインと青梅秩父線を楽しんだ。
しかし、今回は中途半端な時期であったようだ。
きっと、初夏の新緑、秋の紅葉の頃にはまた違った趣があるに違いない。
また、今回の林道で、改めてロードスターが林道にむいていない事が良く分かった。(当然だが)
こちらは、重たい巨体を何とか操り、難儀しながら走っているのに、
後から来た、50cc〜100ccくらいのミニのオフバイクで林道を楽しむ7,8人くらいの
集団がトテモ楽しそうに走っていた。
そう、ロードスターでは安全に走る事だけに神経を集中してしまい、
大自然を楽しむ余裕が沸かないのである。
やはり、小排気量のオフロードが欲しいところか。
まあ、それは将来の楽しみにとっておこう。

まあ、県道53号のような道では逆に、ロードスターの軽快さが際立ったのである。
これからは、ロードスターで楽しめる場所を走る事としよう。