みちのく三県一人旅
今回は所用がてら、みちのく三県(宮城、山形、福島)を一回りという、
初めての長旅であった。
走行距離1276Km
8月7日
三郷インターから常磐道を北上し、終点の常陸富岡で下り、国道6号線はトラックで流れが悪いため、
平行して走る県道35号線を相馬に向けて走る。この道は路面の幅も状態も非常にいいので、
快適に走ることができる、お勧めの道である。途中浪江町で、のぼりに誘われて「めん処さつき」
という店に入り、かき揚げてんぷらせいろを頂いた、蕎麦は適度にこしがあり、揚げたてのかき揚
てんぷらは具たくさんでこれがまた旨い。これで800円とはとても思えない一品であった。
めん処さつきのかき揚げ天ぷらせいろ\800円。
相馬からは海沿いの県道38号線を北上、亘理より仙台東部自動車道に乗り、三陸自動車道
を経由して終点の石巻まで一気に走る。きょうも快晴、気温は33度あたりだろうか。
石巻で給油後、今日の目的地である牡鹿半島コバルトラインへと向かう。
コバルトラインは昨年の宮城地震でひび割れがいたるところにでき、しばらく修復のため
通行止めだったらしい。でも、修復が完了し今回は走る事ができた。おまけに通行料が
無料になっていた。15年位前に来たときは有料道路だったはずだが。
牡鹿半島コバルトライン途中展望台からの眺め。
コバルトラインは牡鹿半島の尾根を走る30km程の道で、よく整備されており、
中高速コーナーが続く、
なかなか走り応えのある道である。
今日は土曜日ではあるが、時間も16:00を過ぎていたので、車も殆ど走っておらず、
思う存分R1150Rのコーナリングを堪能できた。
R1150Rは自分の思ったとおりにひらりひらりとバンクしてくれるので、
なんだか自分がとても上手になったと錯覚してしまう程である。
牡鹿半島コバルトライン終点パーキングから金華山を望む。
30km程、コーナリングを堪能すると、半島先端のパーキングに到着した。
ここからは金華山を一望することができる。
牡鹿半島全体図。真中の紫色のラインが今回走破した道。
牡鹿半島は半島中央をコバルトラインが走り、半島両側の海沿いには2つの県道がる。
鮎川には鯨博物館などもあり、絶好のロケーションとともになかなか楽しめるところである。
子供のころ、両親に連れられて半島先端の海岸でうにやヒトデを採った。
とても綺麗な海であった記憶が残っている。
もう、日が傾いて来たので、散策は終わりにして、本日の宿泊場所である親父の実家に向かった。
今回の目的はツーリングではなく、昨年宮城地震で倒壊した親父の実家がやっと新築できたので、
その新築祝いに参上した次第である。でも、家族が一緒に来れないことをいい事に、
ついでに鉄馬でみちのくを旅してしまおうという算段だ。
今晩の酒盛りは程々にしないと明日がつらくなるのだ。
8月8日
案の定、今朝は二日酔いではあるが、今日の行程は長いので休んでいる訳にはいかない。
まずは鳴子を目指す。
鳴子峡の入り口からの眺め。紅葉はとても有名。
鳴子は宮城県でも有名な温泉地なので、一風呂といきたいところだが、
今日はハードスケジュールのためそのまま通り過ぎる。やはり、ゆっくりとしたいところであった。
鳴子から県境を超え山形県新庄市へと走る。
この辺りは渓流に沿って走るので、とても気持ちよく走れた。
いつの間にか、二日酔いも治っていた。
新庄を越えると本日1回目のにわか雨に遭遇する。
カッパを着て最上川まで来た時には既にカンカン照りに変わっていた。
最上川舟歌で有名は最上川。川下りをしている人も多い。
酒田に向かわず、途中から県道115号線で庄内平野を南下する。
この辺りからは出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)が綺麗に見えるはずであるが、
山の上は雲行きが怪しくなっている。庄内あさひより、山形自動車道に乗り湯殿山を目指す。
いくつかトンネルを過ぎ湯殿山インターからは一般道の月山道路になる。
高速から一般道になっても、そのままの速度で快適に走行できる。
山深いところなので、空気はとても澄んでいて気持ちがいい。
天気さえ良ければ最高なはずだが、残念だ。
湯殿山神社まで行くには有料道路を通るしかないので200円を払い上る。
大きな鳥居が見える、やっと湯殿山神社に着いたらしい。
ここはLa-perm's roomに集う仲間rinさんがどうしても見たくて来たところである。
残念ながら、晴れてはいるが湯殿山がなんとか見えるだけで、お目当ての月山は怪しげな雲の中である。
湯殿山神社の大鳥居、鳥居の後ろに本宮がある湯殿山、
その後ろに怪しげな雲に隠れて見えない月山がある。
意気消沈して、食堂でごく普通の天ぷらそばを食べて出てくると一瞬だけ月山が見えたが、
カメラを出しているうちに、また隠れてしまった。まあ、月山見れたからいいか。
空模様はどんどん怪しげになるばかりなので、早々と湯殿山を後にした。
再び月山道路に戻り月山インターから再び山形自動車道に乗ったころには、
遂に空は泣き出した。今日2回目の雨である。料金所まで我慢して路肩で再びカッパを着る。
前方が見えなくなるほどの雨のなか寒河江SAまで来た時には雨は上がっていた。
再びカッパを脱ぎ、東北中央自動車道経由で山形上山まで一気に走る。
東北中央自動車道山形上山インターで蔵王山を望む。
本日最後の仕上げは蔵王エコーラインである。
山形県上山より宮城県白石まで蔵王連邦を跨ぐ道である。
ヘアピンの多い道ではあるが、眺望はすばらしいものがある。
しか〜し、やはり頂上付近は分厚い雲のなかで、まるで湿った空気の中
を走っているようだ。また、この日は日曜日で、数多くの車が行く手をさえぎり、
乗ってから下りるまで、我慢、我慢の連続であった。
残念ながら楽しめるところがないまま。本日の宿泊場所である、姉の家に急いだのであった。
今日も、酒盛りになるだろう。程ほどにせねば。。。。
8月9日
今日は、BMW BOXER Journal Vol.15でツーリング奉行がお勧めしていた道を
自分なりにアレンジして家路につく予定である。
白石から国道113号線で七ヶ宿湖畔をとおり、峠を越えて米沢にでる。
七ヶ宿湖畔にある道の駅から撮影。
米沢で米沢ラーメンを食するはずであったが、目指すかわにし食堂を見つけることが出来なかった。
しかたがないので、そのまま裏磐梯を目指す。
米沢から県道2号線で天元台から西吾妻スカイバレーへと走る。
途中滝展望台で黒滝を見ることができる。
滝展望台より黒滝を望む。
峠からは裏磐梯を見下ろせる。すばらしい眺めを堪能できる。
峠より桧原湖を望む。
下りの西吾妻スカイバレーは断崖絶壁、路面は雨で濡れて、
ガードレールはワイヤーのみで下が丸見えという、
私が一番苦手とするシチュエーションである。もう、鉄馬が倒れてしまうくらいの低速で、
なんとかこなすが身も心もくたくたである。
しかし、その後の桧原湖畔を進むとその景観の素晴らしさに引き込まれてしまった。
裏磐梯にて標識と木が邪魔であるが会津磐梯山をバックに記念撮影。
裏磐梯を後に国道459、県道323を一気に下り猪苗代湖畔を県道6号、9号とつなぎ国道294号に出る。
もう、この時点で空は真っ黒となり一刻も早く白河に出るつもりだ。
しかし、勢至堂渓谷に差し掛かった時には、雷と豪雨に遭遇。本日もカッパを着て、
こんな山の中で非難する場所もないので、無我夢中で雷から逃走するが、
相手もなぜか必死に食らい付いてくる。
必死の思いで何とか逃げ延びたらしい。白河に入った時にはくたくたである。
忘れていた食事を雨宿りがてらにコンビニですまし。
止みそうもないので、そのまま、白河インターから東北道に乗り、帰宅したのであった。
走行距離3日間で1276Km
平均燃費21km/l
教訓その1:旅の行程は行き当たりばったりではなく、しっかりと立てるべし。
教訓その2:無理のない予定でただ走るだけからご当地のいろいろな物にふれる旅を目指すべし。