基礎データ:
エンジン | |
形式 | 4ストローク並列2気筒エンジン |
総排気量 | 798cc |
最高出力 | 63kW(85ps)/8,000rpm |
最大トルク | 86Nm/5.800rpm |
冷却方式 | 水冷 |
クラッチ | 湿式多板、機械式操作 |
ミッション | 6速 |
寸法、重量 | |
シート高(空車時) | 790mm |
燃料タンク容量(リザーブ容量) | 16リットル(約4リットル) |
車両重量(満タン、走行可能状態) | 218kg |
試乗:
今回の試乗はパラレルツインとして新たにラインナップされたという事で、非常に興味があるF800STである。
見た感じは国産SSと同等な大きさではあるがデザイン的には少し大人しいといったところか。
兄弟のF800Sがスポーツ仕様でセパハンであるの対しSTはツーリング志向でハンドルは高めにセッティングされている。
跨ってみる、R1200Rよりは2cm程シートは高めだが足つきは良好である。ちなみにモニターのスペックは身長165cm、体重63kg、股下は短めである。
エンジンをかけてみる。結構堂々とした音だ。800ccということで、もっと軽い音かと思っていたが驚かされた。
スタート、1速で引っ張り、更に2速で引っ張ってみる。直線的な加速ではあるが結構気持ち良く何処までも吹けあがっていく。
サウンドも良好である。同じツインではあるがフラットとパラレルではまったくフィーリングが違う。面白いものだ。
R1200Rに試乗した直後なので感動こそ少ないものの800ccでこれだけの加速ができるとは驚きである。
車重がR1200Rより更に12Kg軽くなったことで軽快感があるが安定性ではR1200Rが上を行く。
まあ、価格が50万以上違うので比較するほうが悪いか。
ポジション的にはR1200STに近く、軽い前傾姿勢となり、シートとステップのクリアランスもきつくなる。
しかし、長距離もそれなりに走れそうなポジションだし、ワインディングでは楽しめそうだ。
まあ、STと名がつくとおりスポーツ&ツーリングを楽しめる位置づけではある。
ブレーキは明らかにR1200Rに劣る。
R1200Rのブレーキのできが良かっただけにがっかりである。
結構良い面構えで好感が持てる。
個人的にはこのブルーメタリックは好みの色だ。
ベルトドライブは初めてであるが、チェーンより静かで良い。まあ、少し独特な音がするが。
サスペンションはフロントはテレスコピックフォークでリアはアルミシングルレバースイングアームである。
正直、この程度の試乗ではこのサスペンションについては語ることはできない。
まあ、必要にして十分である事は確かだろう。
リアビューも悪くは無い。
でも、少しアイデンティティに欠ける、この後ろ姿でBMWと誰が気づくだろうか。
アナログ&デジタルメータではあるが、オンボードコンピュータはついていない。
予算の関係で抑えたのだろう。
総じて、F800STのできは良好である。
この価格でこの軽快なスポーツ&ツーリングバイクが手に入るのだから。
BMWユーザーが拡大することは確かだろう。